「少女」「終末」「旅行」というタイトルそのままのストーリーで雰囲気重視の物語なので、タイトルで気になった人は見た方が良いと思いますし、タイトルで興味が湧かなかった人にはお勧めできないといった感じのアニメです。
燃料と食料を求めて先へと進んでいく女の子達の日常を描いたアニメで、ストーリー自体は淡々としていて、少しほんわかする雰囲気です。
基本的に「チト」「ユーリ」の二人のヒロインを中心とした物語で、二人の掛け合いが楽しく見ていられます。過剰にいちゃついたりとか、変なサービスシーンもありません。今のアニメの風潮だと逆にそれが新鮮に感じられました。
ドイツ製と思わしき車両が出てきたり(この辺りは漫画の巻末に設定が載っていたりします)軍服を着ていたりしますが、戦闘などは特になく、むしろ日常系に近いアニメかもしれません。
悪人も出てこないので、「キノの旅」みたいのをイメージしないでください。
世界が終末を迎えた理由なども最終回にある程度説明がなされるので、消化不良にもならず、アニメとして綺麗に終わるので、おすすめ度としては9点をつけたいと思います。
世界観が丁寧に説明されるわけではなく、映像で見せて想像させるタイプのアニメなので、考察が好きなタイプの方にもお勧めです。
ただ崩壊した世界というわけではなく、謎の設置物(説明もなく何のためにあるのか私はわからなかったのでこう書くより他ない)やどこまであるのかわからない階層の存在、ヒロイン達のいる都市とは別の都市の存在が明示されたりしているので。
ちなみに「二人が最後どうなるか?」については、漫画の方が6巻で完結しているので、このアニメを完走した後でその巻だけ買うという方法もありだと思います。
アニメ自体の出来が良いので、時間があるならアニメの方が断然お勧めです。エンディングの雪合戦のシーンが漫画のラストと重なっていて、個人的にとても好きなアニメ&漫画です。でも万人にお勧めできるアニメでもないので、その点を考慮して点数をちょっと下げました。
あと、OP曲、ED曲ともに印象的なので(ついでに言うと挿入歌もストーリー相まって良いので)、とりあえず一話だけでも見てほしいかなと思います。でも(例えおふざけだとわかっていても)仲間に銃口を向けるのはどうかと思いますが……。個人的に気になったシーンはここだけです。
アニメの終わり方も好きなのですが、漫画の完結の仕方も好きなので、できれば劇場版……は無理でも、OVAとか出ないかなと密かに期待しています。